タイトルにもある黄金比のように、様々な「貴金属比」というものがあります。
- 黄金比[第1貴金属比](1:1.618)
- 白銀比[大和比](1:1.414)/[第2貴金属比](1:2.414)
- 青銅比[第3貴金属比](1:3.303)
このなかでも特に有名な黄金比は、絵画や彫刻のプロポーションに使われていたりします。
有名なところで言うとレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」の顔の輪郭ならびに上半身の構図であったり、「ミロのヴィーナス」はおへそを中心に黄金比が上下に展開されています。
(他にも例としてもよく挙げられる「オウム貝」がありますが、あれは黄金比ではなく、対数螺旋と呼ばれる別物です。詳しくは調べてください)
昨今SNS等で、デザインの解説をされているものがタイムラインを賑わせたりしています。
ロゴマークに黄金比のガイドをあてがい、説明されているものも沢山見かけるようになりました。どれもとてもきれいで精度が高くプロ意識を感じられる素敵なものばかりです。
と言いたいところですが、
果たしてそれは本当にそうなのでしょうか。
様々な視覚調整のことを無視し、大外のアウトライン部分で測り黄金比の枠にハメ込んでいるものや、黄金比と白銀比を混ぜて配しているものだったりと、私にはクライアントさんに説明するためにこじ付けた神格化された言い訳のように見えてしまいます。(もちろん全てがそうだと言っているわけではありません)
ですが世界的なクリエイティブアワードを取られているデザインスタジオの方々が手がけたロゴマークを見てもそういったものが見受けられる現状が少なからずあります。
少し刺々しい文調になってしまい申し訳ありませんでしたが、
ここで本題に入ります。
私が言いたいのは、
「黄金比のものって好きですか?」
ということです。
私は否定をしたいわけでは無く、議論をしたいだけです。
誰かの好きなものを否定するようなそんな野暮なことでは決してなく、普通に友達に「そういえばさぁ〜」、と思い出したように聞くような軽い気持ちで問いかけています。
確かに黄金比が反映されているものは綺麗だとは思いますし、揺るぎようがないプロポーションのものもいくらでもありますが、ただ、
それそのものを溺愛したり見て震えるほど感動したりするのかな、と思ってしまいます。
なんでも黄金比に当てはめて調整している方を見ていると何だかクリエイティブに息苦しさを感じてしまいます。
それにクライアントさんによっては、デザイナーが挙げてきたデザインを見てその緻密な設計に目が眩んでOKを出されているところも沢山いらっしゃると思います。
そんなに大事なのかな、黄金比って。
子どもの描いた絵の方が愛くるしくて仕方ないように思います。
好きなもの、描きたいものを好きなように自由奔放に一発で描く。
そんな純粋な姿に感動します。
デザインは一発で完成することはまずありません。修正がつきものです。
ただ時折感動するようなデザインに出会うことがあります。
そのデザインに黄金比が関係していると思いますか?
神が細部に宿るなら、感動は物語に宿る。
そんな気がします。
言い訳じみた黄金比の多用は無用。
クライアントさんには感動を。
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